2012/01/23, 月曜日
ボシュロムとトプコンが、最先端の網膜手術装置で販売提携を発売
白内障・網膜硝子体の二役を担う手術装置として「ステラリス®PC」1 を新発売へ
コンタクトレンズをはじめとするアイケア製品の総合メーカー ボシュロムの日本法人であるボシュロム・ジャパン株式会社(東京都品川区 代表取締役社長 足利 英幸)と眼科医療機器の総合メーカーである株式会社トプコン(東京都板橋区 取締役社長 内田 憲男、東証1部上場 証券コード:7732)の日本国内の販売子会社である株式会社トプコンメディカルジャパン(東京都板橋区、取締役社長:和田 稔)は本日、白内障と網膜硝子体の両手術を行える眼科外科手術装置「ステラリス®PC Vision Enhancement System、以下、ステラリス®PC」を含む、高品質の眼科外科手術製品の日本市場における共同販促・販売提携契約を結んだと発表しました。
網膜硝子体手術に必須の専用接続機器2 の承認を受け、「白内障・網膜硝子体」の両手術に使用できる環境が整ったことから、ステラリス®PCの日本国内での販売を開始します。ステラリス®PCは、2010年に米国・欧州で初めて認可され、世界中の眼科医から幅広く支持されている最先端機器です。
失明につながる網膜剥離や糖尿病網膜症等で行われる「網膜硝子体手術」は国内に年間約10万例あると推定され、このたびステラリス®PCを発売する事で、手術装置の新たな選択肢を提供します。同手術は白内障手術と併せて行われることが多く、ステラリス®PCは、両手術において業界最高水準の小さい創口のため、患者様にとっては、術後の短期間での回復が見込めます。また、白内障と網膜硝子体の両手術の1台2役の機能を有するため、医療機関にとっては、手術室での省スペースと省コストを実現します。
※左写真は、2011年7月に承認された
ステラリスPC本体です。
1 販売名:ステラリス 承認番号:22100BZX00788000
2 販売名:IAVPsパックPC 承認番号:22400BZX00010000
ステラリス®PCの特長は次の通りです。
- 手術の選択肢:硝子体手術、白内障手術、または両方の同時手術が選択可能
- 5,000 cpm(サイクル毎分)の高速硝子体カッターにより効率的な網膜硝子体手術が可能
- 眼内照明機能は3種類の異なるフィルターにより、眼組織を正確に鑑別し、様々な症例に最適な視野を提供できるため、安全性が向上
- 本体装置が小型のため、手術室での省スペースを実現
- ワイヤレスのフットペダル操作により、術者は複数設定値の同時コントロールが可能
- 使いやすいインターフェースとセットアップによる手術時間の短縮と白内障手術から網膜硝子体手術への容易な移行を可能に
ステラリス®PCは、ボシュロム・ジャパンが製造販売元として輸入し、株式会社トプコンメディカルジャパンが販売元として販売、保守・サービスを担当し、プロモーション活動は両社で行います。
ボシュロム・ジャパンの代表取締役社長である足利 英幸は次のように述べています。 「ステラリス®PCの投入は、革新的な製品を開発するボシュロムの日本市場に対するコミットメントを再確認するものです。トプコンの営業力、サービス体制とボシュロムの技術力の融合は、高齢化の進展に伴い眼病患者が増える中で、日本の眼科医療の向上をもたらすものと確信しています」
また、トプコンの取締役兼専務執行役員 アイケアビジネスユニット長 福澤 弘は、次のように述べています。 「今回のボシュロム・ジャパンとの提携は、トプコンメディカルジャパンにとって日本の顧客に提供できる製品ポートフォリオを拡大できるまたとない機会です。ステラリス®PCは網膜硝子体手術と白内障手術を単一の機器で可能とする最先端の技術を備えた製品であり、日本の眼科手術を変える次世代の製品です。今回の網膜硝子体・白内障手術装置への本格参入により、当社製のOCT(光干渉眼底断層撮影装置)、手術用顕微鏡、眼科レーザー等との販売相乗効果も大いに期待されます」
150年以上の歴史を持つ総合アイケアカンパニー 「ボシュロム」
1853年米国ニューヨーク州に設立されたボシュロム社は、1971年に世界で初めてソフトコンタクトレンズを製品化したアイケアのリーディングカンパニーです。その後も使い捨てコンタクトレンズや、煮沸不要の1ボトルタイプのレンズケア用品など、多様化するユーザーのニーズに合わせた様々な製品を送り出してきました。 現在では、サプリメントや眼科用医薬品、眼内レンズ・眼科手術機器などの領域においても眼科医やユーザーからの高い支持を受け、世界100以上の国においてビジネスを展開するグローバル企業に成長。世界中の人々の目の健康に貢献しています。
http://www.bausch.co.jp/ja-jp/our-company/about-bausch-and-lomb/
株式会社トプコン (東証1部上場 証券コード:7732)
1932年の創業以来培ってきた光学技術と最先端のデジタル技術を融合し、アイケアビジネス、ポジショニングビジネス、ファインテックビジネスをグローバルに展開しています。 アイケアビジネスは、眼科医療機器や眼鏡店向け測定機器の世界的なブランドとして、検査・測定、診断、治療などの各種機器、システムに強みを持っています。 最近は特にシステムソリューション、先端眼科医療機器の開発、糖尿病スクリーニングなど、予防医学分野へ注力しています。トプコンメディカルジャパンは、株式会社トプコンの日本国内の販売子会社です。http://www.topcon.co.jp
<網膜硝子体手術とは>
失明につながる網膜・硝子体部分の炎症を取り除き、視力低下を防ぎ、現在の視力を維持するために行う治療法で、黄斑上膜、黄斑円孔、硝子体出血、眼底出血、糖尿病網膜症、網膜剥離、強度の硝子体混濁(飛蚊症)などの疾患が対象となる。国内の術件数は年間約10万例。
<白内障手術とは>
多くは加齢により、眼の中でレンズの役割をする水晶体が濁るため、濁った水晶体の中身だけを超音波で砕いて(乳化して)吸出し、嚢(のう)〔=水晶体が入っている袋〕に人工レンズを固定する手術。白内障の国内の手術件数は年間約120万例。