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コンタクトレンズケアQ&A

あなたのレンズは、本当にきれいですか?レンズ菌の感染リスクとその対策とは。

毎日コンタクトレンズを使用していて、自分のレンズはきれいだと思われている方は多いはず。しっかりケアしているつもりでも、実はレンズには洗い流せていない菌やウイルスなど(以下、レンズ菌)が潜んでいると言われています。今回は眼科専門医の崎元 卓先生にレンズ菌とその対策について解説していただきました。

Q:コンタクトレンズにはレンズ菌が付着しているということですが、どうやって感染するのでしょうか?

最も多いのは、レンズ装用時や外す時に指先やまつげから感染することです。
また保管場所からケースを媒介として持ち込まれる場合も。特に洗面所には雑菌が多く生息しているのです。

Q:どうしてレンズ菌は増えてしまうのでしょうか?

レンズの含水率、レンズ表面の分子構造が主な原因です。特に、菌の繁殖条件の大きな一つは水分。
含水率の高いソフトコンタクトレンズは、気をつけないとレンズ菌にとって格好の繁殖場所となってしまうのです。

Q:どんな種類の菌・ウイルスなどが付着するのでしょうか?

黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、セラチア等の細菌が多く、緑膿菌は重症の感染症を引き起こします。
また、カビ類のフザリウムやカンジダ菌、アカントアメーバなども考えられます。

Q:レンズ菌は、瞳にどんな影響を及ぼすのでしょうか?

レンズ菌が付着したままのレンズを装用していると、眼痛や結膜充血、視力低下を主な症状とする角膜感染症の引き金となります。
また治療が遅れると、角膜の中央にも混濁が残り最悪の場合は失明の怖れも。

Q:レンズ菌への対策として重要なことは何ですか?

ポイントは大きく2つです。
徹底したこすり洗いと、洗浄、消毒の必要性。ケア用品は洗浄だけでなく、きちんとレンズ菌を消毒ができるものを選ぶことが大切です。

監修者プロフィール

崎元 卓(さきもと たかし)

  • ● 略歴
    • 昭和37年  3月長崎大学医学部卒業
    • 昭和38年  4月東京大学医学部眼科学教室入局
    • 昭和45年12月東京大学・医学博士号
    • 昭和46年  9月フロリダ大学眼科講師
    • 昭和52年  8月東京大学医学部眼科講師(病棟医長)
      角膜移植部講師・角膜専門外来担当
    • 昭和54年  6月日本大学医学部眼科助教授
    • 平成  3年  4月日本大学医学部光が丘病院眼科部長
    • 平成  9年  4月日本大学医学部光が丘眼科教授
    • 平成15年  4月フシミ眼科クリニック
  • ● 専門分野
    角膜移植、コンタクトレンズ、再生医療
  • ● 所属学会
    日本眼科学会、日本角膜学会、日本角膜移植学会、日本コンタクトレンズ学会