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コンタクトレンズのよくあるトラブルとその原因

2014/01/23, 木曜日

コンタクトレンズのよくあるトラブルとその原因
コンタクトレンズが目に張り付いてしまって、なかなか取れないのはなぜ?

 

アイケア製品の総合メーカー ボシュロムの日本法人であるボシュロム・ジャパン株式会社(東京都品川区 代表取締役社長 足利英幸、以下ボシュロム・ジャパン)は、使い捨てタイプのコンタクトレンズを使用している男女416人を対象に、調査を行いました。コンタクトレンズの使用に関わるトラブルの中には、疾患につながる危険性のある場合もあります。そのようなトラブルに対処する方法とアドバイスを小玉眼科医院の院長である小玉裕司先生に解説していただきました。

 

■「目がしょぼしょぼする」ときは、目薬かまばたきを!

コンタクトレンズを使用している人の中で、なんと85.6%もの人がコンタクトレンズをつけていて「目がしょぼしょぼする」と感じたことがあると回答しました。(図1)

また、そのうち、76.7%が「目薬をさす」ことで、55.1%がまばたきをすることで解決しようとしています。(図2)

図1 図2

【解説と正しい対処の方法】
「目がしょぼしょぼする」という症状は、特にソフトコンタクトレンズを使用している人が夕方以降に感じることが多いでしょう。目には涙液層という薄い層があり、コンタクトレンズの水分が蒸発する際に、涙液層から水分を奪ってしまいます。その結果、目の表面が乾燥しやすくなります。エアコンがついている場所や、スマートフォンやパソコンを使っている時は要注意です。スマートフォンやパソコンは画面に集中することが多いため、まばたきの回数が減り、涙液も減ります。スマートフォンやパソコンを長時間使用するときには、休憩を入れるように心がけましょう。
対処法としては、人工涙液型のソフトコンタクトレンズ用の目薬をさす、またはまばたきをして涙液を分泌させることなどがあります。しかし、頻繁にしょぼしょぼする場合には、ドライアイ以外の重篤な目の病気の可能性もありますので、眼科を受診してチェックしてみましょう。

 

■コンタクトレンズが「ポロリと取れてしまった」経験がある人は60.8%

図3 コンタクトレンズが「ポロリと取れてしまった」経験がある人は60.8%で、過半数以上の人が取れてしまった経験を持っています。(図3)

コンタクトレンズが外出先で取れたら非常に困りますが、取れてしまった場合は、どのように対処しているのでしょうか?半数以上が取れたコンタクトレンズを洗って使用したと回答しています。その他、替えのコンタクトレンズを持ち歩く人も多いようです。(図4)

図4

また、1週間以上使ってから交換するタイプのユーザーでは「取れたコンタクトレンズを洗って使用した」人は70%以上になります。(表1)

表1
  替えのコンタクトレンズを持ち歩いていたので、それを使用した 取れたコンタクトレンズを洗って使用した 片目だけコンタクトレンズがない状態でその日は過ごした 取れていないほうの目のコンタクトレンズも外して、その日は眼鏡で過ごした
1日使い捨て 44.4 41.9 27.4 22.2
1週間~2週間使い捨て 19.1 70.0 20.0 10.9
1ヶ月使い捨て 18.2 72.7 18.2 27.3

コンタクトレンズが「ポロリと取れてしまった」ときには、目薬をさしたり、コンタクトレンズを変えたりして解決する人が多いですが、あまり気にしていない人も20%以上います。(図5)

図5

【解説と正しい対処の方法】
ソフトコンタクトレンズが、「ポロリと取れてしまった」経験をしている人が60%以上もいるのは、非常に驚きました。原因はコンタクトレンズの乾燥でしょう。コンタクトレンズが乾燥してしまうと、乾燥により形状が変化し、カーブが合わなくなったりして、目から離れやすくなります。これは、乾きにくいタイプのコンタクトレンズを使用すると、改善されるはずです。しかし、非常に乾燥した場合に手でこすったりしたときなど以外に、ポロリと取れてしまったことが1か月に1回以上ある場合は、コンタクトレンズが合っていない可能性もありますので、眼科で診てもらったほうがよいでしょう。
また、花粉症などのアレルギーで目が炎症を起こしている場合も、コンタクトレンズが汚れて取れやすくなりますので、これからの季節は気をつけましょう。
一度目から外れてしまったコンタクトレンズは、捨てるか専用の洗浄保存液でこすり洗いをしてから使用してください。口の中に入れたり、水道水で洗ってからそのまま使用したりすることは絶対に避けてください。雑菌を目に持ち込むことになり、感染症を引き起こすこともあります。

 

■コンタクトレンズを外すときに「なかなか取れない」のはなぜ?

図6 着脱時にコンタクトレンズが「なかなか取れない」という経験をした人は61.1%に上りました。(図6)

コンタクトレンズがなかなか取れない原因としては、目が乾燥している、またはコンタクトレンズを長時間装用しているからと考えている人が多いようです。(図7)

図7

【解説と正しい対処の方法】
コンタクトレンズがなかなか取れないのには、原因がいくつか考えられます。まず、コンタクトレンズの素材がつるつるして外しにくいものがあります。また、手が濡れているなど、外し方に問題がある場合もあります。長時間装用していて、コンタクトレンズが「目に張り付いた」感じがするときは、極度の乾燥によりコンタクトレンズの形状が変化し、本当に目に張り付いている場合もあります。このようなときは、無理に外そうとすると角膜を傷つけることもあるので、無理に外そうとしてはいけません。目薬をさしたり、まばたきをしたりすることで、まずコンタクトレンズの乾燥を解消してから外しましょう。もし、無理に外してしまって、目が充血する、痛みがある場合は眼科を受診することをおすすめします。
また、コンタクトレンズは、目の中に水が入っても取りにくくなります。お風呂に入るときなどは、外すか目に水が入らないように気をつけましょう。

 

調査の概要
調査方法:インターネット調査
調査対象者:使い捨てタイプのコンタクトレンズを使用している全国の20歳~59歳の男女416名
調査実施日:2014年1月10日

 

ボシュロム(Bausch + Lomb)について
ボシュロムは、バリアント ファーマシューティカル インターナショナル社のグループ会社の一つであり、人々の視力の維持、改善、回復のための製品を提供する、アイヘルス分野におけるグローバル企業です。眼科用医薬品、コンタクトレンズ、レンズケア製品、眼科用手術装置・器具を中核事業とし、世界各地に開発、生産、販売拠点を置いています。取扱製品数は業界有数であり、製品の販売国は100ヵ国以上におよびます。