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原発閉塞隅角緑内障(げんぱつへいそくぐうかくりょくないしょう)

房水の出口(隅角)部分が虹彩によってふさがれ、狭くなっている緑内障を原発閉塞隅角緑内障といいます。水晶体の大きさに比べて前眼部の容積が先天的に小さい人に発生しやすく、このような人は中年以降に水晶体が厚くなると、前房が浅くなって隅角が狭くなります。また、水晶体と虹彩の間が狭くなることもあります。眼圧の急激な上昇がこのタイプの特徴です。前日まで何ともなかったのに次の日には眼圧が50~60mmHgにも達し、眼球がぱんぱんに腫れてしまいます。目の痛みやかすみのほか、頭痛、吐き気、嘔吐などの症状が出て、結膜は充血し、角膜に浮腫や混濁が生じ、瞳孔は拡大します。発作は感情的に興奮したとき、不眠や過労、過度のストレスがあるとき、目を酷使したり暗い場所に長時間いたとき、交感神経刺激薬や副交感神経遮断薬(風邪薬など)を飲んだとき、あるいは長時間うつ伏せの姿勢でいたときに起こりやすいといわれています。このタイプの緑内障は50歳以上の遠視の女性に多く見られます。

検査はほかの緑内障と同じですが、治療の第一選択は薬物療法で眼圧を下げた上で、レーザー虹彩切開術をします。隅角が完全にふさがっていないときは、虹彩に強いレーザーを照射して小さな孔(1mmくらい)を開け、房水が後房から隅角にスムーズに流れるようにします。こうすることで虹彩の前後の圧が等しくなり、隅角をふさぎかけていた虹彩が元の位置に戻り、隅角は広がります。急性発作のとき以外にも、発作の危険性があるときは予防的に虹彩切開術を行います。この治療は痛みがなく、外来で行うことが可能で、入院の必要はありません。

隅角が完全に閉じているときは、隅角癒着剥離術が行われます。手術によって隅角の癒着をはがし、同時に虹彩に孔を開けて房水の流れをよくします。水晶体が前方に移動して隅角をふさいでいるときは、水晶体を摘出して眼内レンズを入れることもあります。