文字サイズ変更 A - A+

霰粒腫(さんりゅうしゅ)

まぶたの深部にある脂腺のマイボーム腺(図1)が詰まって、まぶたの中に小豆大のコロコロしたしこり(腫瘤)ができるのが霰粒腫(さんりゅうしゅ)です。霰粒腫は乳幼児から高齢者まであらゆる年齢層に発症する病気ですが、高齢者で再発を繰り返す場合は脂腺がんも疑われますので要注意です。ふつう痛みはありませんが、放置するとしこりは次第に大きくなっていき、外から触れてもわかるようになります。症状がさらに進むとまぶたの外側や内側に破れたしこりの内容物が出ることがありますが、麦粒腫と違ってこれで治るわけではありません。ときとして細菌感染を引き起こすこともあり、この場合は麦粒腫同様、発赤(炎症などで、局部が充血して赤くなること)と痛みを伴います。

症状を見て無痛性のしこりの場合なら診断は比較的容易につきますが、前述したように再発を繰り返す場合は、がんとの識別のために組織の病理検査が必要になってきます。

治療は、局所麻酔後、眼瞼結膜にメスを入れて内容物をかき出す切開手術が行われます。放っておいても小さなしこりは自然に消えてしまうことがありますが、多くの場合、破れて内容物がまぶたの裏や皮膚面に流失するために不快感が続きます。 細菌感染による急性霰粒腫では、抗生剤の点眼・内服による薬物療法も行われます。 炎症がおさまった後、手術による治療を行います。 霰粒腫は、しこりに気づいても痛むことはほとんどないので、眼科での受診が遅れがちになります。こじらせないためにも、気がついた時点で早めの受診をおすすめします。

図1:上眼瞼断面図