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乾性角結膜炎(かんせいかくけつまくえん)

乾性角結膜炎のことを俗にドライアイといいます。涙液層は角膜・結膜側から順番に粘液層、水層、油層の3層で成り立っています(図4)。

図4:角膜と涙液の構造

涙は目の表面を常に覆って保護し、栄養を与えています。この涙が減って目の表面が乾き、いろいろな症状を引き起こすのがドライアイです。涙液は年齢とともに減少していくのがふつうで、とくに女性のほうが目が乾きやすくなる傾向にあります。 ドライアイの患者の大多数は軽症ですが、なかには重症のケースも見られます。たとえば唾液腺と涙腺を自己免疫が攻撃破壊してしまうシェーグレン症候群は非常に重症です。目が乾くだけでなくのども渇くのが特徴で、関節リウマチなどほかの自己免疫疾患をしばしば併発します。このほかに兎眼、スティーブンス・ジョンソン症候群でも重症なドライアイが起こります。

ドライアイは目が乾燥することはもちろん、ごろつき感、充血、目の疲れといった症状を訴えます。重症化すると視力低下、眼痛も現れます。通常は両目に症状が出ます。ドライアイの検査では、まずシルマー試験が行われます。下まぶたの鼻側に目盛のついた濾紙を挟みこんで、5分間で5mm以下しか濡れない場合、ドライアイと診断します。また、目の表面の傷を見るために染色検査も行われます。治療は人工涙液の点眼や、分泌された涙を目の表面で長く保たせるような方法がとられます。後者の方法としては、涙の蒸発を減らすためにフードのついた眼鏡を用いたり、まぶたの鼻側の端にある涙点を特殊なプラグでふさぎ、涙が鼻へ抜けていく通路をふさぐこともあります。