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角膜(かくまく)ヘルペス

角膜ヘルペスには、角膜の上皮を侵す上皮型と実質を侵す実質型の2つのタイプがあります(図4)。

図4:角膜と涙液の構造

原因は単純ヘルペスウイルスに角膜が感染し、それに対する免疫反応が起こるためです。単純ヘルペスウイルスに感染してすぐに発症するのではなく、知らない間に感染して角膜の知覚を司る三叉神経などにウイルスが潜むのです。それがストレスや体調不良、発熱、気温の低下などが引き金になって目を覚まし、角膜ヘルペスを発症させます。 症状は、上皮型では充血と眼のごろつき、ときには痛みを伴います。視力の低下はあまり見られません。ところが実質型では充血とともに視界がぼやけ、視力はかなり低下します。いずれも片目だけに起こり、再発を繰り返すのが大きな特徴です。

検査では、細隙灯顕微鏡を使って、上皮型の代表的病変である樹枝状を呈する潰瘍が認められるかどうか、あるいは実質型の代表的な病変である円形の実質混濁の有無を見ます。特徴的所見を示さない場合は蛍光抗体法やPCRという方法を用いてウイルスを調べます。また角膜ヘルペスでは角膜の知覚が低下するため、綿花やナイロンの先で角膜表面に触れ、それが知覚できるかどうかの検査をします。 治療では、特効薬のアシクロビル眼軟膏を用います。ただし、実質型では体の免疫反応を抑えないと混濁がとれないので、副腎皮質ステロイド系の点眼も併用して行われます。前述したように角膜ヘルペスは再発することが多いので、一度よくなっても油断せず、日頃から体調を整え、万が一再発した場合は早めに眼科を受診することが重要です。