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視神経萎縮(ししんけいいしゅく)

視神経の外傷、炎症、変性、血管性変性および周囲組織が視神経を圧迫するために、視神経線維の軸索の変性と機能消失をきたしたものを視神経萎縮といいます。病変部位から萎縮の進行する方向により、大脳方向へ向かう上行性萎縮と、網膜方向へ進む下方性萎縮があります。上行性萎縮の原因としては網膜中心動脈閉塞症網膜色素変性ベーチェット病、乳頭浮腫などが、下方性萎縮の原因としては下垂体腫瘍、脳膜炎、球後視神経炎、メチルアルコール中毒などがあげられます。

検眼鏡(眼科の検査で用いられる手持ちの検査器)での所見では次の4つに分類されます。第1は単性視神経萎縮。原因は視神経の外傷、切断、圧迫や脳下垂体腫瘍、脱髄疾患、循環障害などで、乳頭は陶白色、境界は鮮明、乳頭の混濁はありません。第2は炎症視神経萎縮。うっ血乳頭視神経症(炎)のあとなどに見られ、乳頭の境界は不鮮明、色調は灰白色ないし汚い白色。乳頭内にグリア増殖があり、乳頭混濁も見られます。第3は網膜性視神経萎縮で、原因は網膜色素変性やそのほかの網膜変性疾患。広範囲の網膜神経節細胞が侵され、乳頭は黄色になります。第4は緑内障性視神経萎縮です。原因は緑内障で、境界は鮮明、色調は蒼白。乳頭陥凹が認められます。

症状としては視力障害や視野欠損が現れます。原因、病態もさまざまなため、原因を特定してから治療をスタートさせます。